健二と名津の話を冗談半分に聞いていた愛は、健二がその年上の女・名津に燃やす恋慕が並々ならぬものである事を知って、健二を励ますのだった。
そんな時、中央肉店では大騒動が持ち上がっていた。明子(井上順)が、昨夜、唯一(岡本信人の母・乙美(園佳也子)に暗がりで驚かされ、そのショックで倒れてしまったのだ。ところが不思議な事に、乙美は同時刻家で寝ていて、一歩も外へ出なかったと言うのだ。
次にそのミステリーじみた事件に遭遇したのは、早くも名津に愛の告白をして自身満々となった健二だった。その夜、乙美が薄気味悪い微笑を浮べて魚平に現れた……。